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樋口 雅彦*; 長谷川 彰*
Journal of the Physical Society of Japan, 66(1), p.149 - 157, 1997/01
被引用回数:42 パーセンタイル:84.64(Physics, Multidisciplinary)磁性を考慮に入れたf-電子系化合物の電子状態の計算のために今回、量子電磁力学に基づく多体系のハミルトニアンから出発して、相対論的な密度汎関数理論を展開した。求められた一電子方程式は、Dirac型のセルフコンシステントな形式であり、Zeeman項を自然な形で取り込んでいる。それゆえに、現在、重い電子系(強相関系)化合物のいくつかに見られるメタ磁性に対して、この理論は適用可能と考えられる。また、重い電子系超伝導体の代表物質であるUPt、UPdAlは磁性を帯びている(反強磁性)ので、従来の常磁性的バンド理論では説明できない事象をこの理論では、あるいは説明できる可能性がある。